June 22, 2008

It's a Free World...

日本ではこの夏公開の映画、『It's a Free World...』(*)。 イギリスを代表するケン・ローチ監督・ポール・ラヴァティ脚本の作品。移民なしでは語れない今のイギリス社会を、労働者の視点から鋭く描いています。

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職を失ったシングルマザーのアンジーは、預けっぱなしの息子との生活を夢見て、友人と職業紹介所をスタートさせる。それは、移民の職業斡旋であった。

なんとか軌道にのせると、もっと儲かる方法があることを知り、超えてはいけない一線を超えてしまう。そして事件に巻き込まれ…

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虹マークのアンジーの職業斡旋会社に夢を託すウクライナの女性。彼女の希望あふれる笑顔と、自由な世界で自分の幸福を追求するアンジーのクールな微笑みが交差するラストシーン。考えさせられます。

なんといってもキャストが新鮮。言葉巧みに呼び出されて台詞を言う羽目になったコリン・コフリン(アンジーの父親役)の本業は港湾労働組合員。また映画にユーモアのエッセンスを与えるアンジーの友人アンディは人気の舞台コメディアンのレイモンド・マーンズ。そして、なんといっても、アンジー役のキルストン・ウェアリングが、時に突き放すような冷めた視線と尖った口調で、この映画の中核をしっかりと築いています。

Figaro Japon(7月5日発売号)、そして映画会社・宣伝Moviola制作の映画パンフに、エッセイを書かせていただいております。そちらもどうぞよろしく

(*)
2007年ベネチア国際映画祭最優秀脚本賞
2007年セビーリャ映画祭最優秀作品賞
2007年英国インディペンデント映画賞


        
                                Today's pics....

Pub in Mayfair(Hedge Fundが多いエリア)

kings arms









 

 

 

 

Canary Wharf - new financial district in East London
canary wharf





 

 

 

 

 

 



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